韓国出身カンさんが見た心躍る岡山の50のコト 第19話


近く、長く観る桜

近く観てこそ綺麗だ。
長く観てこそ可愛らしい。
君もそうだ。

ーナ・テジュ詩人の’草花’

詩を翻訳するのはとても難しい。
言葉の向こうのことを見せるのに、
言葉を使うしか方法がないからだ。
しかし、この詩は無理しても伝えたかった。
なぜかというと、
今日の話は近く長く観る桜に関してだからだ。

桜は春の温気の中でいきなり咲いて、
小風一瞬で散ってしまう。
近く長く観るなんて、桜には無理な話で、
人は急いで桜の下に集まる。
桜より人が多い街の風景は
なんか花も人も切なく見える。
一瞬を一所懸命楽しもうとするその頑張りが、
私たちの日常とあまり変わらない気がしてしまうからだ。

南と北の標高差が大きい真庭は
1ヶ月間南から北まで桜のリレーが行われる。
だから近く、長く、殆ど独占してゆっくり眺めることができる。

久世のトンネル桜はやっぱり夜が素敵。 ぼんぼりの下、 旭川の縁に広がっている敷地に家族と友達とワイワイ集まって楽しむことができるからだ。

桜の群落といえば、美甘の宿場桜も外せない。 おすすめコースは桜の向かい側の道から歩き始めることだ。 川と共に桜の群落を眺めてから橋を渡って桜の下を歩くコースだ。

美甘まで行ったら、新庄のがいせん桜も行かなくちゃ。 ここも遠回りしてから街の中に入るコースがおすすめ。

水路まで隅々、街全体が桜の花になって満開する。

醍醐桜は歩いて上がることがおすすめ。 1500年の歴史に出会うのに、 20分の山道は決して遠くない。 土も道草も、空気も是非感じて欲しい。

桜の群落も良いけど、 近く長く眺めるのには家の前に咲いている一本の桜が良い。 暖かい夜、街角の神社まで歩いてしばらく座っているんだ。 時間は静かにゆっくり永遠のように流れている。

 

 

韓国出身カンさんが見た心躍る岡山の50のコト 第20話をお楽しみに。

ライター:姜 侖秀(カン ユンス)
韓国ソウル出身。本業は俳優だと言いながらキムチ作りや多国籍シェアハウスを運営するなど他のことばかりしている。
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