真庭市地域おこし協力隊

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養蚕準備③糸繰り実験

6月26日の「北房の養蚕を知ろう!」に向けて、地元の方にもらった繭で糸繰をしてみました。30年物の繭でカビが生えていたり、おそらく劣化していたりするので、ちゃんと糸はくれるのか心配。



さて、実際に当時の道具を使って糸繰をしてみました。今回、北房図書館の特設コーナーでこの「養蚕」を取り上げてもらえるということから、司書さんと一緒に実験していきました。



繭をぐつぐつ煮て、約10分。割りばしでぐるっと掻き混ぜたら、絹糸が絡みついてきました。​
糸繰には座繰りという道具を使います。糸枠に均等に糸がまかれていくように棒が左右に振れるようになっています。
1本の絹糸の太さは約0.02mm、それを5本ほどまとめて座繰りに取り付けて、ハンドルを回したらするすると糸枠にまかれていきました。30年前の繭からでも本当にとれるんだと私も司書さんも大興奮!



絹糸が鍋の縁につくと糸がへばりつき、途中で切れてしまうという課題が出てきました。
そのため、なるべく鍋の縁につかないように道具の位置を変え、再挑戦すると、先ほどよりも長く糸が取れていきました。
『あゝ野麦峠』で女工さんたちが太さや質を厳しく審査され国内用や海外用と分けられていましたが、私たちがとった糸は国内にも出せないくず糸レベルの出来でした。(海外に出せる意図は超一級で、それに至らない糸は国内で販売されていました。)
しかし、光沢があって、高級感を醸し出している糸にはなり、自分たちがとった糸ということで満足感と喜びが沸き上がりました。


落し蓋をしてちゃんと繭を沈めて煮たほうが良かったんだろうと後から思い立ちましたが、本番には一本の糸から絹糸はできているんだと体感してもらえるようにしたいですね。


北房図書館の特設コーナーもぜひのぞいてみてください!今回繰った糸や繭も展示してあります!

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