真庭市地域おこし協力隊

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ブッポウソウの巣箱調査を行いました

蒜山と新庄村において、ブッポウソウの巣箱調査を行いました。

ブッポウソウってどんな鳥?
蒜山にそんなのいるの?
と思ったかもしれません。

…いるんです。

初夏になると東南アジアから渡ってくる夏鳥で、日本で子育てをした後、秋には再び帰っていきます。



実は全国的に見ても中国地方はブッポウソウの主要な渡来地で、岡山県はその生息にとって重要な場所なのです。

かつては身近な鳥であったブッポウソウも、環境の変化や繁殖に必要な枯木・樹洞の減少などにより激減し、90年代に行われた調査では加茂町(現在の吉備中央町)と蒜山で少数が確認される程度にまでになりました。



吉備中央町はその後の保全活動が成功し、徐々に数を増やし、町の鳥にも設定されています。

蒜山も同様に保護活動が行われましたが、いったんはその担い手がいなくなり、しばらくは巣箱の維持活動も行われていませんでした。

数年前に蒜山のお隣り、新庄村でブッポウソウを再確認したことをきっかけに、保全活動を再開しました。



ちなみに新庄村でブッポウソウは「モンツキガラス」の名で親しまれています。

ブッポウソウは光沢により羽色が緑~コバルトブルーに光る美しい鳥ですが、逆光や曇りの日には黒っぽく見えることがあります。

翼を広げた際に白い班目立つこと、鳴き声もあまりきれいな声ではないことから、
この名が付いたのではと想像しています。



村の盆踊り「新庄よいとこ」では、「四十曲のブッポウソウ」と歌詞にうたわれるほどで、とても身近な鳥であったことがわかります。

蒜山に比べ保全対策が進んでいる吉備中央町では観察ルールなどが確立され、町を挙げてその活動やPRに力を入れていいますが、蒜山や新庄ではまだまだその段階に至っていないため、情報発信についても慎重にならざるを得ません。



現時点で詳しい場所などは紹介できませんが、とはいえ活動はすべて持ち出し、有志の方たちのボランティアで成り立っているため、活動資金の調達方法の検討や、協力者を増やしていく必要もあると感じています。

来年度は地域の子どもたちや保護者の方との観察会、巣箱の作成、調査の立ち合いなどのイベントを企画していこうと考えています。

ブッポウソウを通じて地域の貴重な自然を再認識していただく機会になればと思います。

今後とも見守りやご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

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